大安寺
奈良市にある真言宗の寺院。南都七大寺の一つ。造営には遣唐留学僧の道慈が長安の西明寺をモデルにしたとされ、東大寺、西大寺と並んで南大寺とも称された。639年百済大寺として建立され、673年には高市郡に移築、さらに平城遷都に伴い現在地に移転した。当寺の伽藍の大きさは「大安寺伽藍縁起井流記資材帳」(重文)に詳しいが、鎌倉時代以降次第に衰退した。十一面観音菩薩像(重文)など貴重な木造尊像が残されている。また寺域からは大伽藍をしのばせる出土品が多い。